深刻化する匿名・流動型犯罪グループ(匿流)による凶悪事件を未然に防ぐため、政府が、捜査対象の通信内容を迅速に把握する手法の検討を本格化させたことが分かった。警察庁は6日、法学者や弁護士らでつくる有識者検討会の設置を発表。憲法が定める「通信の秘密」や不正アクセス禁止法に抵触する可能性があるため、検討会で課題などを洗い出し、早ければ秋にも提言をまとめる。導入に向け、関連法改正も視野に入れる。
匿流は「シグナル」や「テレグラム」といった秘匿性の高い通信アプリを使用しており、栃木県上三川町で5月に起きた強盗殺人事件でも使われていた。実行役を摘発しても、犯行の指示役や次の犯罪計画を特定することが困難で、事前に阻止することは難しかった。
想定する手法は、実行役への捜査で指示役のスマートフォンなどの端末を特定した上で、秘匿性の高い通信アプリでの指示役のやりとりを遠隔で把握。犯行計画を事前に覚知したり、次の標的となる被害者の保護につなげたりする。
検討会の初会合は今月10日に開催される。