日銀は31日、金融政策決定会合を開き、政策金利を現在の1・0%程度で据え置くことを決めた。6月の前回会合で決めた利上げや熊本県で起きた地震の影響を見極める。植田和男総裁は記者会見で物価上昇率が目標の2%を上回る水準で定着することを警戒し、物価を押し上げる過度な金融緩和状態と判断すれば「利上げペースを速める」との考えを示した。
植田氏は、これまで以上に物価が目標を上回るリスクを注視する必要があるとした上で、利上げを継続する考えを強調した。次回の9月会合以降、いつ利上げに踏み切るかが今後の焦点となる。
高市早苗首相は利上げに消極的とされるが、植田氏は「自らの判断と責任のもとに政策を運営する」と述べ、政府から独立して判断する姿勢を強調した。
市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利上げするとの見方が強まっており、日米の金利差が縮小しないとの思惑から円安圧力が高まっている。政府、日銀は30日夜に円買いの為替介入に踏み切ったが、日銀の次の利上げが難航すれば再び円安が進む可能性もある。